先日、大阪にステージ4の肺ガンの方のお見舞いに行ったばかりですが、今回はステージ3Cの大腸ガンのお話です。
患者は・・・私の兄。62歳。昭和の初期なら死んでも不思議ではない年齢です。
そこですよ!そこ!
昭和の初期なら死んでも仕方のない年齢であることとガンの発生って関係あると思っていて、一番の違いは平均寿命。さらに検査技術も治療技術も違うでしょう。昔はガンとわからずにやせ細って死んでいったのではないでしょうか。なんだかショックなスタートですけど、逆に言えば現代に生きていてよかったということですよね。
最初の兆候(っても結構進行してたりするけど)は真っ赤な下痢
ある日、兄が元気なく私に声をかけてきました。
「真っ赤な下痢やん。病院行ってくるわ!」その言葉を聞いたときにはガンと思いました。
6年ほど前に従兄弟がステージ3の大腸ガンにかかりまして、気付いたきっかけはやはり真っ赤な下痢。
何人か大腸ガンの人を見てきましたけど、全員気付いたのは真っ赤な下痢。
この言葉を聞いたときに「兄はガンだ!」と覚悟を決めました。
覚悟の決め方
私、仕事は最悪を想定して準備して楽観的に待つタイプの人間でして、それは人間生活(お前は妖怪か!って感じですけど)においてもこのスタンスです。
つまりは私はさっさと兄のガンを受け入れる人。
中には「縁起でもない」という方もいらっしゃると思いますけど、私もガンの経過観察中の人間。自分自身がガン患者として覚悟を決める瞬間がありました。これ、私がガン患者だから兵器で覚悟を決められるのかもしれません。ガンに罹ったことがない人と比較して、覚悟を決めるハードルが低いということはあると思います。
しかし、検査が進んで進んで、最後の検査までガンでないことを祈って、最後にガン宣告されてショックを受けても、ショックが大きくなるだけのようにも思います。
私は、自分自身や周囲でガンに罹った人を見ていて思うのですが、ガンは受け入れる病気だと思います。ガン宣告を受けるまでの自分、これから生きていかなければいけない自分、ともに戦ってくれる家族や友人。全部を受け入れることで、前にすすめる病気ではないでしょうか。
大腸系の病気って先生からの説明が長い
膀胱ガンの説明って短かったような気がします。30分ぐらい。。。私、大腸カメラ検査をしたことがあるんですけど、その時も1時間ぐらい説明を受けた気がします。
ということで今回、手術前日に大腸ガンの説明を受けまして、かかった時間は1時間。
やけに陽気な先生で、和やかな雰囲気の中で説明が進みました。
どちらかというと、重くガン宣告をされるよりも、普通の会話的にガン宣告されたほうがいいように感じますけど。人それぞれだとは思いますが。ガンってステージ4じゃなければ、希望を捨てない。というよりも、ステージ4でなければ希望だらけ。もちろん、上で書いたとおり、覚悟は必要ですよ。でも希望しかないんです。ステージ4はね。覚悟の決め方のレイヤーが変わる感じがしますけど。
手術前から手術中
普通は手術前に家族との面会があると思うのですが、病院側の手違いで面会なし。手術室に入ってしまったあとに、主治医と看護師長が謝罪に来られました。全身麻酔ですから目が覚めない可能性がゼロではないのですが、人は手違いで死んだりしないのです。人が死ぬのは寿命です。失敗の可能性を全否定はしませんが、それも含めて医師との信頼関係だと思うのです。あとは、終わって呼ばれるのを待つだけ。iPadで映画を2本見ました。9時に入って14時30分に呼ばれました。
切り取った大腸を見せてもらいました
切り取った大腸が20cmほど。それと周囲のリンパ。リンパの中に転移しているであろう小さな塊が7つほど。思ったよりも脂肪が多い。先生も「脂肪が多めですけど、別に気にせんでも良かです」ということでした。
ガンは内側から多くなって少しばかり外側に湿潤(単語正しい?)していました。外側に出てくると、ある程度は転移を覚悟しなければならないということでした。
しばらくモツ鍋やホルモンは食べられないかも・・・
手術後の面談
麻酔がかかっていますが、かろうじて喋れるようでした。「すんまっせん」と言ってましたけど、そこは「あんがと」だろうとちょっと思いました。僕は全身麻酔での手術経験がありますので、大変さがよくわかります。「大変でもない」とか言ってましたけど、「無理すんなよ」ですよね。お腹に5ヶ所も穴を開けられて、大腸を一回、体の外に引っ張り出しているんですから大変ですよw
手術後4日経過
今日、4日めですが肛門に刺さっていたドレーンが抜かれたそうです。少しばかり自由に歩けるようになったとか。お腹にドレーンがもう1本刺さっているそうですが、それを抜くのが一番激痛じゃないかな。。。想像ですけどね。
ということで、ステージ3Cの大腸ガン手術を受けた家族の気持ちを綴ってみました。
ガンだろうってところで、私の大切なパートナーさんがガン切り寺のお守りをもらってきてくれました。ありがたい。優しい心遣いに本当に感謝しています。
ガンについてはいろいろな形で(患者自身だったり、家族だったり、友人だったり)語ってみたいと思っていますので、よろしくお願いします。
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