たまには仕事の話も書かなければ。介護離職について書いてみよう。ざっくりと書くけど、ほぼ間違いない。
介護離職とは
福祉事業に接している人よりも、そうではない人のほうが理解が進んでいると思うが、介護離職とは「家族の介護をするために現在の仕事を辞めること」をいう。福祉事業に接している人は「介護事業所を辞めること」と勘違いしていることが多い。良くないことであるが、自分たちのことを同情的に見てほしいという気持ちの現われなんだろうと思う。
家族が介護状態になると
私も父が長い間要介護5の状態であった。当時、たまたまほとんどの時間を在宅勤務で過ごすことが可能だったため、世間を賑わせている介護離職という目に会わなくて済んだのだが、現実問題としてかなりの数が介護離職に追い込まれていることだろう。
介護休暇を考えると
私から言わせると、介護休暇とは介護をするための休暇ではない。介護休暇とは家族が介護状態になった時に公的な介護保険が使える状態になるまで休んで良いということである。大前提として「永続的に自分が介護するために休んで良い」という制度ではないので期間が短い。あくまで介護保険サービスが受けられるまでのつなぎの制度なのだ。
介護保険を使おうと思うと
一番多いのは、何らかの病気怪我で入院した時に始まる。早ければ手術終了後ぐらいに病院の地域連携室のソーシャルワーカー(以下「SW」)がきて「介護保険の申請をしてください」と言ってくる。市区町村の介護保険の窓口に介護保険証を持っていくのだ。A4の書類に必要事項を書いて、介護保険証と一緒に提出する。すると、2,3日後に役所から連絡があり、認定調査に行きたいので都合はどうだ?と尋ねられる。あまり、そのタイミングを変更しようとは思わないのだが、念のため家族の同席が必要なのかと尋ねると「いてもいなくてもいいけど、いた方がいい」と言われる。これで、「じゃ、任せます」とは言いにくい。病院に入院しているのであれば、本当は家族はいないほうがいいと思う。認定調査員が病棟の看護師にあれこれ聞いて、それで結構決まってしまう。かつ、家族がいると遠慮気味に回答してしまうので、本来の要介護度が出ないことも考えられる。病棟の看護師以上に重要なのは主治医の意見書。主治医の意見書を家族や本人が目にすることはないと思う。実際に私はかなりの数の認定調査を目にしたが、意見書は一度も見たことがない。
認定調査員の調査書と医師の意見書を元に、自治体ごとに認定審査会が行われ、要介護度が出てくるわけだ。
申請して審査が終わるのにどのくらい時間がかかる?
認定調査は申請からかなり早い段階で行われる。問題は医師の意見書がいつ出るかにかかっているのと、認定審査会がどの程度の頻度で開催されているかによる。認定審査会は月に1回とか2回とか自治体によってマチマチだ。タイミングよくて申請から2週間。普通に1ヶ月かかると思う。
しかし、要介護認定が降りたからと言って、介護保険がすぐに使えるわけではないのだ。
(続く)
コメント