仕事のノウハウの拡がり方どのように変化して来たか

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プロローグ

難しいリーダーシップ論や組織論は学者とコンサルタントに任せておいて、独自視点で仕事のノウハウがどのように拡がっていくのかについて考えてみたいと思います。少し乱暴な言葉も出てくるかもしれませんが、「面白おかしく」書きたいという気持ちの表れということでご理解ください。

盗人時代

仕事は上司や先輩や師匠から盗んで覚える時代がありました。明確に言えることはそれは1990年までです。1990年がどういう年かというと僕に後輩ができた年です。僕は自信を持って「仕事の盗人」と言い切れます。インストラクターがちょうどいい加減の適当さでしっかりとノウハウを教えてくれませんでした。インストラクターの電話応対を盗み聞きしたり、無理やりインストラクターに同行して客先でのセールストークを盗んでいました。僕は驚くほど上司との同行が多かったと思うのですが、それも上司のトークを盗むため。立ち居振る舞いまで盗んだ記憶があります。これは、サラリーマンに限らず職人も同じことがいえると思います。仕事に対して貪欲な人がノウハウを取得し、新しい時代のリーダーとなっていったのです。盗人=リーダーに向いていた時代なのかもしれません。

マニュアル時代

1990年で盗人時代は終わりマニュアル時代が始まったのです。さて、ここでインストラクターとはどういう立場なのかを明確にしておきましょう。僕の先輩インストラクターは特に精神的なサポートのウェイトが大きな役割でした。そして、僕がインストラクターになったときも後輩に対して精神的なサポート者として振る舞おうと思ったのですが、後輩にとっての言葉通りのインストラクターにならざるを得ませんでした。この年に後輩ができたと言いましたが、この後輩(これ以降ほぼ全て)……とにかく仕事を盗まないで「どうしたらいいですか?」と聞いてきます。
新入社員の質的変化に伴い仕事のマニュアル化を開始しました今風の言い方をすると暗黙知の形式知化…つまりナレッジマネジメントの始まりが1990年だったのです。恐らく学問的、もしくはコンサルティングとしてのナレッジマネジメントが注目を集め始めたのはこの後のこと。現場ではこのタイミングで「盗人」が消えてしまい、リーダーも盗人の親玉から教え上手な教師タイプへと変化していったのだと思います。ここで盗人の親分か教師に切り替われなかった人は悩んだことでしょう。極端な変化を受け入れるのは心理的に大変なものです。
ちなみにナレッジマネジメントに関する著書はだいたい1995年ぐらいから出版されています。「現場」で起こる問題は時代を先行し、解決には大きな瞬発力が必要とされるのかが分かると思います。

これをポチる人はいないだろうなwww

シェア時代

インターネットの時代となり、SNSが隆盛を迎えノウハウの拡がり方はまた変化しました。そう!「シェアさせてください」です。
Web 2.0(この言葉すら古く感じるw)は情報が特定の発信者から出るものではなく、どこからでも誰でも発信可能となり、それを検索エンジンは新たなナレッジ・情報の再構築手段として無くてはならないものになりました。誰でも発信可能となった一方で、ナレッジ・情報の正確性をどう担保するのかという問題は日々拡大しているように思います。しかし、それがブレーキとして機能するのは事実上の最小限で、シェアされるナレッジ・情報を発信する人の発言力は大きくなり、拡散力は日々増大してきています。
例えば、行政機関の届け出方法について考えましょう。行政機関のホームページに行って関係書式をダウンロードし記入完了後提出。しかし、受付不可が多い。例えば期限の考え方や、法律の考え方が充分でないままに書類を作成しても不備になってしまうのです。しかし、ググると行政機関に対する対処方法やモノの考え方が事細かに出ています。これをつなぎ合わせれば、ナレッジ・情報として十分に活用可能になります。
つまり、情報連携させる能力がノウハウの大きな力となり、新しいリーダー像はシェアされる人だったり、情報の再構築能力が高い人となりました。
ちなみに、僕がTwitterを始めたのは、2009/3/29 12:43:44 で、世界で27,373,751人目にTwitterを始めました。今日でTwitter歴3271日目です。これまで52709回つぶやいていて、一日平均16.1回つぶやいています。僕は福岡でTwitterやFacebookを広める活動をしていましたから、これから2年後ぐらいにシェア時代が到来したのだと思います。

www.midnight2d.com

エピローグ

盗人時代はかなり長い時間だったと思います。もしかしたら職業というものが人類で認識され始めてからすぐかもしれません。マニュアル化時代の到来が1990年ということは、まだ30年経過していませんので驚くほど最近ということです。シェア時代は到来してまだ10年経過していません。ここで大事なことは、まだまだ盗人もわずかながらいるし、マニュアル化を進めなければならない仕事も多いし、シェアされたノウハウを再構築できる人と併存しているのです。ただ、主役から降りてきてる。盗人は主役ではなく、マニュアル化する人は今では特殊ノウハウとなって主役から降りていると感じます。

では、また次回!

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この記事を書いた人

チームワークを得意とする介護業界に勤めるサラリーマン。Macで仕事をしていますが、それだけでモチベーションが上がります。時々、山に登ります。コタローという名の保護猫を飼っています。ゆったりマイペースで参りますので、よろしくお願いします。

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