プロローグ
ブログ巡りをしていたら「優秀な人ほど会社を辞める」、「会社に残るのは無能な人」、「若い人ほどベンチャーに行け」というのを見かけました。僕はかなり違う意見を持っていますので、紹介したいと思います。
過去記事
僕の転職歴も含めて、就職についての考え方は過去記事にも書いていますのでリンク貼っておきます。
一度や二度の転職ではなく、大企業も経験したし、10人以下のスタートアップもあるし、小さい会社から大きくしたこともあります。辞めた会社の数も多いですけど、見送った人の数も桁違いに多いでしょう。そんな僕が思う会社に残る人は4種類です。
辞める勇気のない人
いきなりネガティブに聞こえますけど、ある一定数いますし悪いことでもなんでもありません。証券会社4年目ぐらいの僕のことです。辞めて他の仕事に就いても食っていく自信が湧いてこない。ある意味こういう人がいるから大企業を保てている側面もあるでしょう。決して無能ではありません。本能的に「今の会社」の名前で仕事をしていると察知していることもありますし、気が弱いわけでもありません。勇気がないだけです。
責任感が強い人
ちょっとポジティブ。今の顧客、仲間、進行している業務に対する責任感が強い。そして、こういう人はそもそも「辞める」という発想が出てきません。こういう人が無能なわけがない。企業にとって従業員のロイヤリティ(忠誠心)は最も大切な原動力です。僕的には、企業は従業員のロイヤリティに対して責任を負っていると言っても過言ではありません。
辛抱強い人
神経がないのではないかと思うほどに辛抱強い人がいます。もうパワハラも平気だし、セクハラも平気だし、仕事のストレスも平気……本当は平気ではないかもしれませんが、辛抱強く我慢しきれる人がいます。以前、「継続するのはプロフェッショナルの最低条件」と書きましたが、辛抱強い人はプロフェッショナルになる素養を持った人です。素養を持っているのは間違いありませんが、花開くかどうかは別問題ですので、そこはご承知ください。
一番ダメダメなのは
前例主義を大事にすることで組織にしがみつく人。この投稿のタイトルを見てください。「会社に残るのは無能な人『ばかり』ではない」です。前例主義を大事にすることで組織にしがみつく人は無能です。こういう人たちが「大企業に残る人は無能」だと言わしめているのでしょう。でもですね……そんなに沢山いません。そうなだな〜肌感覚ですけど、50人に1人ぐらい。ただね……偉くなっちゃったりするんですよ。中途半端にロイヤリティ高いし。経営陣も分かっているはずです。そんな人でも50人に1人だと会社にとっても必要なのかな。
無能な人を一定数雇用する会社のメリットもある
驚くでしょ。あるんです。中途半端にロイヤリティ持っていると会社は最後まで面倒を見てくれるという安心感を与えます。こういう人は様々な因果関係の上でそうなっている。ものすごい競争の中で負けてしまったかもしれない。その過程では会社にすごく貢献しているかもしれないのです。それと、2割の有能な社員、6割の普通の社員、2割の無能な社員の話はご存知ですか?大事なのは2割の無能な社員なのですが、これを排除すると2割の有能な社員と、6割の普通の社員から2割の無能な社員を出してしまうのです。つまり、かなりの採用数を維持しなければ有能な社員の絶対数が減ってしまうことになります。これはこれで恐怖ですよね。ある意味、必要悪なのかもしれません。
エピローグ:辞める社員
この逆が「辞める社員」です。優秀かどうかは別問題です。ただ優秀な人が辞めている印象があると思いますけど、それは全部とは言いませんがかなり高い確率で「ある素養」を持った人が辞めていて、そういう人は有能である可能性が高い。その素養とは「好奇心の旺盛さ」です。僕が言いたいのは、会社に残るから無能でもなく、辞めるから有能でもないということです。それとこれとは別ということです。
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