やたらと長いタイトルで申し訳ないです。昨晩11時頃らしいですけど、突如として発表されたAppleMusicのドルビーアトモスによる空間オーディオ、さらにカタログ全体がロスレスオーディオ対応になるというニュース。
最初は「お!!やるね!!」と思ったのですが、よーく考えると「簡単じゃないよね!」と気付きました。
空間オーディオは魅力的だけど
「H1チップまたはW1チップを搭載したすべてのAirPodsとBeatsのヘッドフォン、および最新バージョンのiPhone、iPad、Macの内蔵スピーカーで、ドルビーアトモス対応の曲を自動的に再生します。」ということは多くの人にとって手に入りやすいサービスと言えますが、リリースをよく見ると「数千曲」と書いてあります。「全部じゃないのね」…自分の好きな曲じゃなかったら魅力的なサービスに見えないかもしれません。そこが第1の罠。
次の罠はロスレスにあると思うんだけど
まずは、Appleの音を鳴らす環境では聴けないはずなんですよ。Appleのイヤホン・ヘッドホン・スピーカーはAACまでしか対応していないので最高音質で320kbpsしか出せないはずです。CD品質の16ビット/44.1kHz(キロヘルツ)は705.6kbps(基本的に掛け算)となり(はず)、最大24ビット/48kHzですと1,152kbpsで、本物のオーディオファン向けは最大24ビット/192kHzの4,608kbpsとなります。そんな性能はありません。ということは2つの問題があります。
データ容量を食ってしまう
ロスレスミュージックってデータ容量がめっちゃ重いのです。iPhoneの少なめ容量だと、まずは入りきれません。僕が持っているハイレゾミュージックの容量はおおよそ100MBを超えています。10曲で1GBになる計算。ちなみに重い音楽データは普通に300MBを超えています。100曲入れたら30GBです。すごいですよね。僕のiPhone12Proは128GBモデルなので、実はハイレゾ音源を入れていません。これは、大きいデータ容量のApple製品を買わせようとする第2のAppleの罠に違いありませんw
DACとハイレゾ用ヘッドフォンとかいるでしょ
iPhoneでハイレゾを聴くのが一番簡単なんですけど(Macで聴くのはややこしい)上の2つがハイレゾ再生に必要な機材です。この2つは安いほうですが合わせると4万円ぐらいします。特に左上に写っているシルバーの物体。
これDACです。Digital Audio Converterと言いまして、デジタル音源をアナログに変換してくれる重要な箱です。これがないと基本的にハイレゾ音源はただの「音源」にしかなりません。DACとハイレゾ対応のヘッドホンを買うのはいいですよ。言っても4万円ですから。ただし、持ち歩きます?それに、その良い音を街中で再生して「良い音だ!」って感動できます???
できない気がするんですよね〜。
僕はハイレゾ音源は自宅のみで聴いています。それも正直な話、50代の耳では「あまり分からんかもww」。つまりこれからでてくるであろう再生システム機器をさらに買わせようというAppleの第3の罠だと思うのです。
ということで、プレスリリースを目にしたときは期待しましたが、冷静になればなるほど興冷めなサービスのような気がしましたってお話でした。
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