男前なY社長

誰でも尊敬している人っていると思うけど、今回は僕が尊敬しているY社長のお話。どこが尊敬に値するのか?というところについて、僕の頭の中を整理してみよう。

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Y社長の経歴

あまり書いちゃうとバレバレなので、ちょっとずつベールで隠しながら書くことにしよう。Y社長は某有名進学校の出身で、九州のとある大学に進み、就職したのは猛烈営業で有名な新興企業だった。なかなか優秀な営業マンだったらしく、その新興企業のY社長もその周囲はバンバン独立していった。独立後は苦労したようだが、社長というのは苦労してなんぼの肩書なので、そこは仕方ないと思っている。独立後の紆余曲折の中で僕との接点が生まれ、Y社長の元で僕は社員として働くことになったのだ。僕の周りにもY社長を知っている人はいて、その人たちからは「Y社長の下で働くのなら気を付けろよ。頭の悪いヤツのことが大嫌いで、そういうヤツには猛烈で強烈に当たってくるぜ」と忠告されたことがある。日本の教育制度上、地頭の良さを計るのは出身高校が良いという法則が成り立っていると思う。もちろん、それだけでその人の人格が決定されるわけではないのだが、ひとつの目安として使えるという話だと考えて欲しい。つまり、Y社長は地頭が良いので、頭の回転についてこれないと「イラッ」とするらしい。ということで、社員として働くことになった僕は緊張気味に毎日を送っていたように思う。

結局はどんな社長だったのかというと

確かに地頭が良く、勘が鋭い。怠けているとか、力を出し切ってないとかの観察力に長けていていて、確かに猛烈で強烈な瞬間を垣間見たことがある。難しい交渉ごとに粘り強く当たるタフネゴシエーターだし、本人は否定していたが行動が洗練されていて嫌味がない。立派な社長さんという評価に値するだろう。たくさんの社長を見てきた僕から見ても、そんな感じだ。

で、僕は猛烈で強烈に当たられたかというと

実はただの一度も猛烈で強烈な当たられたことがない。僕の場合、特殊ケースかもしれない。暴力団組事務所にクレーム対応に行っても無茶苦茶な目にあったことがない。4大証券(表現が古いけど)で狂犬と呼ばれた支店長経験者がいたが、その人ですら良くしてもらったぐらいに世渡りが上手なので、参考にならない可能性もあるけど。僕にとってはいつも温厚で静かににこやかに話をしてくれる良い社長だった。

全体的に男前なんだけど、特に男前だったところ

Y社長と僕が同じ会社にいるときに、外部コンサルタントを依頼したことがある。僕はいつもの世渡り上手な身の振る舞いで、その外部コンサルタントからも可愛がられていて、仕事が終わるとプライベートで飲みに行ってたりしたものだが、どういうわけかY社長とは反りが合わなかった。一言だけで整理するけど、Y社長はクライアントね。クライアントとコンサルタントの関係性からいうと、ありえないことが起こっていた。それは、コンサルタントからY社長宛の罵倒メールだった。なぜか必ず僕をccにいれてくるし、中身も仕事がらみなので否が応でも目につく。罵倒メールが毎日のように届く。ちょっと一例を紹介すると、「某有名進学校を卒業したのに九州の田舎大学しか行けないから能力ないと思っていたけど、仕事でも無能力をさらして…」というような感じ。この文面を読んでも、Y社長本人や僕だけでなく、このブログを読んだ人もで不愉快に思う人がいると思う。僕がコンサルタントに「あれは酷すぎませんか?」と言ったぐらいなのだが、実はY社長本人がその罵倒メールに一番耐えていたのだ。毎日届く罵倒メールに1回もキレることなく対応を続けたY社長。僕には真似できないと思った。僕は自分にできないことを実行する人のことをすぐに尊敬してしまうというという悪い(?)癖もある。しかし、罵倒メールにたいしてキレない態度は本当に立派だと思った。

エピローグ

その後、Y社長と僕は別々の道を歩んでいくことになるのだが、今でも目をかけてもらっていて、大変ありがたいと思っている。一度、Y社長と飲みに行って「あの時の罵倒メールに耐えたY社長のことを、心から尊敬していて、本当の男前だと思っている」と言ったことがある。なぜ耐えたのかは聞かなかった。尊敬している気持ちと、耐え切った理由はリンクしていないと思っているから。僕が勝手に美化したいだけかもしれないけどね。僕は意外と理由を聞かないタイプだ。理由を聞いても正直にというか、心情を正確にテキスト化するのは本当に難しいことだと知っているからだ。ということで、Y社長!今でも尊敬しています!
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この記事を書いた人

チームワークを得意とする介護業界に勤めるサラリーマン。Macで仕事をしていますが、それだけでモチベーションが上がります。時々、山に登ります。コタローという名の保護猫を飼っています。ゆったりマイペースで参りますので、よろしくお願いします。

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